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和田政宗参議院議員が4月3日と24日の二回にわたり、参議院決算委員会で質問したことに対し林外務大臣が答弁しました。
答弁の問題点を和田議員が的確に指摘し、これからも取り組んでいくことを語っています。
44:50付近から
16:58付近から
今、ご指摘のありました外務省のホームページの記載でございますが、平成一九年四月二四日に閣議決定された
執務質問主意書への政府答弁、これを記載したものでございまして、同答弁で示されました認識は、関係者の証言や事件に
関する種々の資料から総合的に判断したものでございます。
この資料でございますが、外務省が作成したものは確認できておりませんが、政府機関で作成されたものとしては、
一九七五年に出版されました、当時の防衛庁防衛研究所戦史室による「戦史叢書 支那事変陸軍作戦第一巻」
に於いて該当する記述があると承知しております。
これは外務省ともやりとりしてますけれども、より事実に即した記述に変えるべきだというふうに思いますので、
引き続き検討して実施をお願いしたいというふうに思います。
今月3日の当委員会で、私は外務省のホームページの記述:『日本政府としては、日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害があったことは否定できないと考えている』との記述について、「根拠となる文書は外務省内に存在するのか」を、外務大臣に質問致しました。これに対する林外務大臣の答弁は、「外務省が作成したものは確認できない」というものでした。そして、「政府機関が作成したものとしては、昭和五〇年に出版された防衛庁防衛研究所戦史室による『戦史叢書 支那事変 陸軍作戦 第一巻』において、該当する記述がある」と答弁していますが、「該当する記述」とは、どの文言でしょうか。
さらに、「たとえ少数であっても無辜の住民が殺傷され」の直前の文章は、「南京付近の死体は戦闘行動の結果によるものが大部分であり、計画的組織的な虐殺とは言い難い」というものです。
この外務省ホームページの記述における政府資料としては唯一の根拠である『戦史叢書 支那事変 陸軍作戦』については、その参考文献である当時の参謀本部の資料、軍令部の資料等を、国立国会図書館等から取り寄せて、私はすべて読みましたけれども、戦後のものも含め、政府の公式文書からは、日本軍の意図的な住民殺害についての明確な記述はありませんでした。
ですから、この『戦史叢書 支那事変 陸軍作戦』に於いても、「住民が巻き添えをくらって死亡した」との記述になっているのです。
私は住民を戦闘に巻き込むことは避けなければならない、というふうに考えますし
戦争を絶対に起こしてはならない、というふうに考えますのは、何の罪もない人が何の理由もなく戦闘に巻き込まれ命を奪われてしまう、というところにあるというふうに思います。
南京戦に於いて、もし、このように住民を巻き添えで死なせてしまっただけでなく、非戦闘員や住民の意図的な殺害について明確に記している政府の文書が明らかになれば、そのとおり記述することになると思いますが、現在、そうした文書は存在しません。
こうしたことから、政府見解や外務省のホームページの記述について、政府が保有する公式文書に記されているものを根拠に内容を修正すべきではないかとの意見を、前回の質疑の後、多くの方から戴きました。
政府が保有する公式文書に記されている内容に即した形に記述を改めないのでしょうか。
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